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RPG の成長システムと将来像
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- Daisuke Kobayashi
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ちょっと前によく人間の魅力や自身の将来について考えていたことがある.将来を客観視する方法として,RPG の成長システムを流用して考えたことがあってすごく極端かもしれないけど,違った視点から分析できた気がした.
ポイントは自分の将来像を,RPG でキャラを育てるように考えて客観視するというもの.まず,RPG における成長システムについて触れた後,それを利用した客観視について書く.言っていることは,ひどく当たり前.
RPG の成長システム
RPG の成長システムには Level UP と同時に一定のポイントを成長させたいパラメータに割り振り,成長させていくというシステムがある.最初に選んだキャラクターの職業などによって初期値は違うが,どのキャラクターも Level UP によってもらえる総ポイントは同じで割り振りかたはユーザに任せられる.
キャラクターの個性は大きく分けて 2 つの要素で決まる.
初期能力(職業など)及びそれに準じた成長率 + ポイントの割り振り方
オンラインゲームなんかだと,この成長システムは結構一般的.じゃあどんなキャラクターが重宝されていたか.
1. 極振り
このタイプは長所に全てのポイントを割り振るというもの.例えば魔法使いなら魔力と MP にすべてのポイントを割り振る.長所以外はゴミみたいなキャラクターになっちゃうんだけど,意外と重宝がられる.なぜならある能力に対しては絶大な信頼があるから.この育て方は一般的に上級者向き.弱点を補うテクニックがユーザに求めれる.
2. 長所を中心とした山型
このタイプは長所を中心にポイントを割り振りつつ,必要な他のパラメータにもポイントを割り振る.長所をメインに割り振るパラメータを選択・集中したり,短所をある程度補ったりするというもので,使いやすいキャラクターが出来上がる.RPG だと多くのユーザがだいたいこのタイプを目指して育てる.
3. バランス型
このタイプはバランスよく全体的にポイントを割り振るというもの.あるいは短所を補って,全体的に能力を平らにするというもの.浅く広くいろいろなことができて一見万能型に見えるんだけど,実は中途半端で何もできないタイプ.RPG だと初心者がやりがちな育て方で一番やってはいけない育て方.
これらを人間の人生に置き換えると
キーとなるのは下記の式.
初期能力(職業など)及びそれに準じた成長率 + ポイントの割り振り方
初期能力(職業など)及びそれに準じた成長率
人間に置き換えると,初期能力(人間のタイプ)はおそらく 10 代後半から 20 代前半で決まってしまうと思う.この時点で性格や自分の得意なこととか苦手なことってある程度決まっているはず(成長率).これを過ぎた段階で全く違うタイプの人間になろうとしてもかなり難しいと思う.出来なくはないけどすごい労力を要する.(いわゆるジョブチェンジ,転職システム: あらためてドラクエ 3 の転職システムを考えると,転職したとき Lv.1 からというシステムは良くできていると思うw).
結局何が言いたいかというと,自分が変わろうと思った時には初期能力は出来上がっているからポイントの割り振り方を調整することでしか,成長の方向性を変えられないってこと.
自分の将来を考えた時にどう時間を割り振るか
まず時間は有限であることを考えると,割り振る項目を多くすればするほど広く浅くなっていき,項目を減らせば狭く深くなっていく.どういった割り振り方がいいとかはないんだけど,きっとみんな自分のなりたい将来像があると思う.そしてもし,将来を想像した時,人から突出した能力を身につけたいなら,目標を達成するために優先順位をつけ時間を割り振り,能力を育てる必要がある.そして最悪,他の項目を捨てるという選択肢も必要だということ.
私は現状どの成長スタイルを採用しているか
上に RPG で一般的な育成法と有用性を挙げたが,人間社会で上手く生きていくことを考えた場合,私は 3 がベストだと思う.ただ私は現在,2 のパターンを目指している.昨年度は完璧 2 のパターンで行動していたが最近は 3 よりの 2 がいいのではないかと思うところがあって軌道修正中.